暑さを暑さで抑えてみる

昨夜、一時間ほどの雷雨。例年、8月の終わりの雷雨は秋の入り口のはず。しかし今年の夏は根性が入ってる。その後も涼しくならず。
暑いのは大歓迎。。汗をかくのも好きだし、なにより、何かで暑さをしのぐという楽しみがある。
水風呂に入るとかビールを飲みまくるとか流しソーメン機を作ってみるとか。夏がらみの落語噺をループで聴きまくるというのもよくやる。といっても怪談噺は嫌なので、青菜からはじめて、千両蜜柑、お初徳兵衛、ときて佃祭でしめる。青菜は米朝師であとは馬生師がよろしい。
でもそればかり聴いてるわけにいかないので、音楽にも工夫が必要。
暑さを暑い土地の音楽で抑える。剛を剛で制する。この夏よく聴いたのはインターネットラジオ局 Bollywood FM Tamil & Hindi。聴き続けると我に帰れないまま一日過ごすことになるのが欠点。聴きながら本を読めないんだよねインド音楽のノリは。

というわけで、ここ数日はすこし大人っぽくカリブとマグレブの歌姫二人 Omara Portuondoお母さんとSouad Massis姐のヘビーローテーションで快適。

Buena Vista Social Club Presents Omara Portuondo

Buena Vista Social Club Presents Omara Portuondo

Deb

Deb

ところで、僕がスアド・マシ(Souad Massi)さんを知ったのはメスク・エリルというアルバムのジャケ買い

Mesk Elil

Mesk Elil

この人、スザンヌ・ベガとかトレイシー・チャップマンとかジョニ・ミッチェルとかとあれこれ「比べ」られてますが、ルックス的には断然ジョーン・バエズ。綺麗である。
「黒の時代」の80年代終わりから90年代にアルジェリアで成人した女性なので政治・社会的にも苦労してる。最初は音楽は諦めて、都市計画の学士号をとって*1その関係の会社に就職。その間も作曲などをやっていたらしい。90年代後半になるとコンサートなどにも出演しはじめて、Atakorというロック・バンドのバッキングでカセットテープのアルバムを出す(Souadというタイトル)。そのときも髪の毛を短くして男装してたらしい(個人テロのターゲットになる可能性あり)。ジョン・ケリーのジョニミッチェル扮装とは意味が違う。
結局90年代末にプロになるのを決意してパリに移住。今に至る*2
個人的にはファーストアルバムRaouiがお勧め。

Raoui

Raoui

*1:アルジェリアで都市計画、っていうのがなんか、いいなあ。アルジェリアに潜むテーマですもんね、それは。

*2:以上、英語版wikiと、SOUAD MASSIの公式サイトのバイオグラフィーによる。